授業内容 (到達目標を含む) |
この授業は、殺人、窃盗、放火などの個別の犯罪に固有の成立要件を検討する刑法各論のうち、財産犯以外の犯罪を講じるものである。また、この授業は、「刑法総論」「刑法各論A」とあわせて受講されることにより、受講生を刑法(解釈)学の総合的な理解へと導くものでもある。
到達目標は、以下の4つである。
1.財産犯を除く刑法各論の全体像を把握する。
2.財産犯を除く刑法各論の基本的知識を身につける。
3.財産犯を除く各犯罪における解釈論上の問題について、判例・学説の現状を正確に整理できる。
4.財産犯を除く各犯罪における解釈論上の問題について、判例・学説を批判的に検討し、妥当な解決を示せる。
以上によりディプロマ・ポロシー1、2を達成する。
L16-DL02 I16-DL02 E16-DL02 |
授業計画 |
1 |
殺人の罪 |
2 |
堕胎の罪、遺棄の罪 |
3 |
傷害の罪、過失傷害の罪 |
4 |
脅迫の罪、逮捕及び監禁の罪、略取、誘拐及び人身売買の罪 |
5 |
性的自由に対する罪、住居を侵す罪 |
6 |
秘密を犯す罪、名誉に対する罪 |
7 |
信用及び業務に対する罪 |
8 |
騒乱の罪、放火及び失火の罪 |
9 |
出水及び水利に関する罪、往来を妨害する罪、あへん煙に関する罪、飲料水に関する罪 |
10 |
通貨偽造の罪、文書偽造の罪、有価証券偽造の罪、支払用カード電磁的記録に関する罪、印章偽造の罪、不正指令電磁的記録に関する罪 |
11 |
性風俗に対する罪、賭博及び富くじ関する罪、礼拝所及び墳墓に関する罪 |
12 |
内乱に関する罪、外患に関する罪、国交に関する罪 |
13 |
公務の執行を妨害する罪、逃走の罪、犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪 |
14 |
偽証の罪、虚偽告訴の罪 |
15 |
汚職の罪 |
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教科書 |
○最新版の六法
○西田典之(橋爪隆改訂)『刑法各論〔第7版〕』(弘文堂、2018年)ISBN 978-4-335-30479-8
〇松原芳博『刑法概説〔第3版〕』(成文堂、2024年)ISBN 978-4-7923-5425-1 ※刑法各論も含む |
参考文献 |
なし |
評価方法・基準 |
評価対象:定期試験、講義参加 |
評価基準:評価基準は、定期試験80%、講義参加20%の比率で総合評価する。
到達目標1、2、3及び4について、「定期試験」を重視し、到達度を測定する。加えて、「講義参加」で、目標1、2、3及び4への到達意欲を測定する。
Classroomを通じて評価とコメントを返却する。 |
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授業外における 学習方法及び 履修にあたって の注意事項 |
【授業外における学習方法】
授業前に教科書や関連条文を読んで予習する(1時間30分)。また、授業中に理解できなかった部分を中心に、レジュメや参考書で復習し、それでも理解できないときは、担当教員に質問する(1時間30分)。
【履修にあたっての注意事項】
刑法総論の知識が必要となる論点があるので、「刑法総論」を履修済みであることが望ましい。また、警察官志望者は履修することが望ましい。 |