授業内容 (到達目標を含む) |
概要:本講義では、言語発達障害領域の様々な指導法、実践研究、他職種との連携について学習する。
最初に各指導法の特徴や方法について知識を得る。特に、TEACCHとインリアルを取り上げ、それぞれの指導法の理念や具体的方法について知る。インリアルでは、コミュニケーション評価と目標設定も実際に行い、その方法について習得する。
次に実践研究について論文を丁寧に読み、研究方法と指導効果を知るとともに、研究の目的、結果や考察の仕方についてあわせて学ぶ。
最後に幼児期、学童期における言語発達障害の療育・支援の仕組みと多職種連携・協働について学ぶ。ここから小児分野の言語聴覚療法や言語聴覚士の立場や役割について理解を深める。
到達目標1:様々な指導法の特徴と方法について理解し概要を説明できる。
到達目標2:TEACCHとインリアル・アプローチのそれぞれの理論や特徴、指導法について理解し説明できる。
到達目標3:事例について行う評価と目標設定について討議し、まとめた内容を説明できる。
到達目標4:研究論文の内容を理解し、研究の目的、結果、考察について説明できる。
到達目標5:言語発達障害の療育・支援の仕組みと他職種との連携を理解する。
*ディプロマ・ポリシーとの関連については、所属する学類・学科のカリキュラムマップを参照してください。
S10-0323 |
授業計画 |
1 |
言語発達障害領域の様々な指導法 概要(石井) |
2 |
インリアル・アプローチの概要と理論的背景(石井) |
3 |
インリアル・アプローチ(1)マクロ分析・ミクロ分析(石井) |
4 |
インリアル・アプローチ(2)言語心理学的技法 |
5 |
インリアル・アプローチによる評価と指導(1) 評価の仕方 事例1(石井) |
6 |
インリアル・アプローチによる評価と指導(2) 事例2(課題)(石井) |
7 |
インリアル・アプローチによる評価と指導(3) 事例2のフィードバック(石井) |
8 |
インリアル・アプローチによる評価と指導(4) 事例3(石井) |
9 |
スクリプトによる指導(1) 実践研究 方法(石井) |
10 |
スクリプトによる指導(2) 実践研究 結果と考察(石井) |
11 |
自閉スペクトラム症の評価と支援(1) 自閉症児の特徴(小林) |
12 |
自閉スペクトラム症の評価と支援(2) TEACCHプログラム(小林) |
13 |
自閉スペクトラム症のコミュニケーション支援(小林) |
14 |
自閉スペクトラム症の家族への支援(小林) |
15 |
言語発達障害の療育、他職種連携・協働(石井) |
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教科書 |
・大石敬子編、入門コース ことばの発達と障害3 ことばの障害の評価と指導、大修館書店、2001年、ISBN=9784469110647
・玉井ふみ・深浦順一編、標準言語聴覚障害学 言語発達障害学 第3版、医学書院、2021年、ISBN=9784260043427
・石坂郁代・水戸陽子編、最新 言語聴覚学講座、言語発達障害学、 医歯薬出版株式会社、2023年、ISBN=9784263270721 |
参考文献 |
・岩立志津夫・小椋たみ子編、よくわかる言語発達 改訂新版、2017年、ISBN=9784623080335
・佐々木正美、改訂新版 自閉症児のためのTEACCHハンドブック 自閉症療育ハンドブック ヒューマンケアブックス、学研、ISBN=9784054031531 |
評価方法・基準 |
評価対象:定期テスト、グループ課題、授業への参加度 |
評価基準:定期試験70%、グループ課題20%、授業への参加度10%
到達目標1,2,5について定期テストを重視し、到達度を測定する。到達目標3、4について論文の説明や事例のグループ課題の発表と提出レポートで到達度を測定する。また授業への参加度において、積極的な発言、グループ課題での討議や発表についてあわせて評価する。
フィードバックの方法:
定期試験やグループ課題については、授業での口頭、及びClassroomを利用して評価とコメントを行う。 |
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授業外における 学習方法及び 履修にあたって の注意事項 |
・オムニバスの授業である。日程をよく確認すること。
・グループでの話し合いや発表を行う際、行動観察から対象児の発達段階や障害を評価できないと参加が難しくなる。既習の発達や障害について確認できるものを手元に準備しておくこと。
・予習として、教科書や配布資料を事前に読み、質問をまとめ、討議できるように準備しておくこと(90分)。
・授業後は、資料や教科書を丁寧に確認し復習をしておくこと(90分)。 |