<< 最終更新日:2025年2月3日 >>
基本情報
時間割コード112010 開講期前期
科目名基礎看護学方法論III(看護過程)
講義題目
開講学年2年
曜日・時限木4 単位数1
担当教員田村眞由美,藤田美貴,森脇裕美子

詳細情報
授業内容
(到達目標を含む)
【科目のねらいと講義概要】
本科目は、人々の健康に関わる個別的な看護問題を解決するための系統的技法として、看護過程展開の基本的な考え方と方法を学ぶことを目的とする。
具体的には、講義・グループワーク・演習を通して、看護過程の基盤となる考え方を学び、演習事例を通して、対象者の情報の整理とアセスメント、看護問題の明確化、看護計画立案、実施、評価の一連の看護過程展開の技術を身につける。

【到達目標】
1.看護過程の意義について説明できる。
2.看護過程の基盤となる考え方について学習し、ケアとケアリング、クリティカルシンキング、倫理的判断の概念と必要性について説明できる。
3.看護過程の各段階について説明できる。
4.既習の基礎看護学方法論を活かして、事例において、対象者の病の体験について考えることができる。
5.事例において、ゴードンの情報の枠組みを用いて、看護過程の展開ができる。

【ディプロマポリシーとの関連】
 本科目は、看護学部ディプロマポリシーのうち、「③人間・健康・社会について体系的理解を深めながら養ったヒューマンケアリングの力を、将来にわたって看護実践に活かすため研鑽し続ける基礎的能力を有している、④看護の目的や対象となる個人・家族・集団の特性の理解とともに、培ってきた探求心や科学的思考及び課題解決力に基づき、将来にわたって看護者として自己成長しつづける基礎的能力を有している」以上に該当する。
N22-2131
授業計画
1 【講義】 
・科目オリエンテーション
・看護過程の基本となる考え方を理解する。
・看護過程とは、看護過程の意義、看護過程の種類
・看護過程の構成要素、主観的情報と客観的情報
・看護過程に必要な思考過程
 クリティカルシンキング
・事例(事前学習)の確認
2 【講義】
・健康の概念の理解
・看護過程と看護の本質の関係
・看護診断過程における観察(ゴードンの機能的健康パターンにおけるアセスメントの枠組み)の理解
・事例の詳細の紹介、イメージ化
【個人ワーク】
基本情報の記載
3 【講義】
・ゴードンの情報収集の枠組みの理解、アセスメント
【グループワーク・演習】
事例のイメージ化:基本情報、学習内容の共有
4 【講義】
・ゴードンの情報収集の枠組み(領域1~4)の観察項目の理解
・事例の情報をS情報・O情報に分けて整理する。
【個人ワーク】
ゴードンの枠を用いた情報の整理
5 【講義】
・ゴードンの枠を用いた情報の整理(領域5~11)の観察項目の理解
・事例の情報をS情報・O情報に分けて整理する。
【グループワーク】  
・アセスメント(情報の整理)
・各自のアセスメント内容を共有し、不足部分をディスカッションして追加する。
6 【講義】 
看護過程:アセスメント(解釈・分析)、アセスメント(全体像の把握)
【個人ワーク】アセスメントと関連図の作成 
7 【グループワーク】
・アセスメント(解釈・分析)①
・各自のアセスメント内容を共有し、不足部分をディスカッションして追加する。
8 【グループワーク】
・アセスメント(解釈・分析)②
・アセスメント(全体像の把握)①
・各自のアセスメント内容を共有し、不足部分をディスカッションして追加する。
9 【講義】 
・看護過程:看護問題の明確化
(看護問題の明確化・看護診断、優先順位の決定) 
【個人ワーク】
・看護問題リストの作成
10 【グループワーク】
・アセスメント(全体像の把握)②
・看護問題の明確化(看護問題リスト、優先順位)
※グループで取り組む看護問題を一つ決める
11 【講義】 
・看護過程:看護計画(目標の設定、計画立案)、実施、記録
【個人ワーク】 
目標と看護計画の立案を行う。
12 【グループワーク・演習】 
・看護計画(目標の設定、計画立案)
・次回の発表の準備
13 【グループ発表・質疑応答】 
・看護計画と実施
・看護過程の事例(状況2)の配布 、事例カルテ開示:状況2
14 【講義】 
・看護過程:評価 
【共有ワーク】
 評価 
15 【まとめと質疑応答】
課題の返却
到達目標の自己評価
教科書 ①茂野香おる他著:系統看護学講座 専門分野 基礎看護学[2] 基礎看護技術Ⅰ、医学書院、2023、ISBN 978-4-260-34992-4
②石川ふみよ編:看護過程の解体新書 (Nursing Canvas Book 2)、 学研メディカル秀潤社、2015、ISBN 978-4780912012
③大久保暢子編. 日常生活行動からみるヘルスアセスメント 看護 形態機能学の枠組みを用いて. 日本看護協会出版会. 2016. ISBN:978-4-8180-1985-0
④香春知永;系統看護学講座 専門分野Ⅰ 臨床看護総論 基礎看護学④.医学書院.2016.ISBN=978-4-260-02174-6
※①③④は1年次に購入した教科書を用いる。
参考文献 <授業進行の途中で、自身で選択し購入>
①高木永子監.看護過程に沿った対症看護 病態生理と看護のポイント(第5版).学研.2018.ISBN:978-4-7809-1195-4
②石川ふみよ他監.疾患別看護過程の展開(第6版).学研.2020.ISBN:978-4-7809-1366-8
③医療情報科学研究所編.看護がみえる vol.4 看護過程の展開.メディックメディア.2020.ISBN:978-4896328011
④齋藤悦子監.看護過程学習ガイド 思考プロセスからのアプローチ.学研.1999.ISBN:4-05-152070-6
⑤P.W.Hickey(1990).兼松百合子・数間恵子訳,看護過程ハンドブック 増補版,医学書院,1999,ISBN:978-4-260-34367-1
⑥R.Alfaro-LeFevre著(2010).本郷久美子訳,基本から学ぶ看護過程と看護診断 第7版,医学書院,2012,ISBN:978-4-260-01689-6
⑦菱沼典子他編.看護の原理−ケアすることの本質と魅力−.ライフサポート社.2009.ISBN:978-4-904084-11-3
評価方法・基準
評価対象:筆記試験、個人ワーク、グループワーク・演習の参加態度
評価基準:・筆記試験50%、個人ワーク※1(内容、提出状況)40%、グループワーク・演習の参加状況※2(参加態度、貢献度)10% として評価する。
・目標1~3は筆記試験で知識や考えを確認し、目標4、5は個人ワーク内容と筆記試験において理解状況を判断する。
・※1に関しては、個人ワークの記載内容と提出状況を評価する。
・※2に関しては、グループワーク・演習時の参加態度と貢献度について自己評価とピア評価 を行う。
・課題のフィードバック方法:授業時に随時フィードバックする。提出記録は翌週授業時にコメントして返却する。
授業外における
学習方法及び
履修にあたって
の注意事項
①本科目の定期試験受験資格は、基礎看護学実習Ⅱの履修要件である 。
②本科目は、Google Classroom(クラスコード:ykzwtnn)により、必要な情報を提示するので留意すること。
③個人ワークは、講義資料、教科書・参考書、オフィスアワー等を活用して主体的に行うこと。
④講義においては予習(30分)を必須とする。指定箇所を読み、わからない言葉(解剖生理学の用語など)は調べておく。
⑤グループワークにおいては事前課題(60分)と事後の課題(15分)を必須とする。
課題を行っていない、持参していない場合は、原則としてグループワークへの参加を認めない。グループワーク・演習では遅刻や欠席をせず、積極的に参加すること。やむを得ず欠席する場合は事前に教員に連絡し、今後の対応を確認すること。
⑥出席状況:履修の手引きに沿う。
⑦質疑応答(授業後・オフィスアワーなど、随時)
⑧連絡先:田村眞由美 
 本部棟8階8812研究室。
  mtamura@gm.himeji-du.ac.jp(質問、相談、欠席連絡、訪室のアポイントメントなど)