<< 最終更新日:2025年2月5日 >>
基本情報
時間割コード113635 開講期後期
科目名産業経営学特殊講義(刑事政策)
講義題目
開講学年2年
曜日・時限木3 単位数2
担当教員後藤有里

詳細情報
授業内容
(到達目標を含む)
犯罪と刑罰を研究対象とする刑事法分野は、法解釈学としての刑事法(刑法学・刑事訴訟法法学)と政策学としての刑事学に分類されます。
さらに、刑事学は、「犯罪学」と「刑事政策学」に分類されます。本講義では、刑事学のうち後者の「刑事政策学」を扱います。

犯罪がありふれた現象であるならば、犯罪は決して自分と無関係ではありません。本講義では、犯罪予防や再犯防止のための刑事政策に関する基本的な論点を学修します。また、現代社会における様々な犯罪に関して、市民ひとりひとりが何を為すべきか、犯罪に対していかなる法的対応が必要かを検討していきます。
刑事政策を検討することにより、政策論的手法と思考能力を身につけていきましょう。

【到達目標】
①刑罰の意義について理解する。
②犯罪者処遇制度の全体像を把握する。
③世の中から犯罪をなくすための刑事政策を論理的に思考できる。
④刑事司法制度のあり方および運用上の課題を理解する。
⑤刑事学に関する諸問題について分析し、改善策を検討できる。


*ディプロマ・ポリシーとの関連については、所属する学類・学科のカリキュラムマップを参照すること。
E24-JL03
授業計画
1 ガイダンス
刑事政策の意義を理解する
2 刑罰論①
刑罰の正当化根拠を検討する
3 刑罰論②
死刑制度の動向と現状を概観する
4 刑罰論③
死刑の存廃について検討する
5 刑罰論④
自由刑の制度的枠組みを理解する
※拘禁刑の創設
6 刑罰論⑤
財産刑の制度的枠組みを理解する
7 犯罪者の処遇①
警察による捜査と事件処理
8 犯罪者の処遇②
検察段階での事件処理
9 犯罪者の処遇③
裁判段階における処理
10 施設内処遇①
刑事収容施設法の概要
11 施設内処遇②
刑事施設
12 施設内処遇③
被収容者の処遇の基本原則
13 施設内処遇④
被収容者の矯正処遇
14 社会内処遇
保護観察
15 犯罪者処遇に関する諸問題
行刑運営の透明性の確保について検討する
教科書 川出敏裕・金光玉『刑事政策』[第3版](成文堂、2023年)3850円(税込み)ISBN 978-4-7923-5389-6
参考文献 法務総合研究所『令和6年度版犯罪白書』(2024年)
守山正・渡邉泰洋『ビギナーズ犯罪学』[第3版](成文堂、2024年)3520円(税込み)ISBN 978-4-7923-5429-9
菊田幸一・辻本衣佐『ホーンブック犯罪学』[新3版](北樹出版、2012年)3080円(税込み)ISBN 978-4-7793-0335-7

※教科書および参考書について、詳しくは、ガイダンスの際に説明します。
評価方法・基準
評価対象:定期試験、課題レポート
評価基準:定期試験(70%)、課題レポート(30%)。
到達目標①~③については、定期試験を重視し、到達度を測ります。
また、到達目標④・⑤については、テーマごとに行う課題レポート(リアクションペーパー)を重視し、理解度を測ります。課題レポートのフィードバックは、講義内で行います。
定期試験の講評は、Classroomに掲載します(予定)。
授業外における
学習方法及び
履修にあたって
の注意事項
[事前学習]90分
次回の講義で扱う内容について、教科書の該当箇所を通読すること。
事前に提示する参照条文・事件等を検索する。
[事後学習]90分
講義内容に関する教科書の該当箇所を熟読し、知識の定着をはかること。
レジュメをみなおし、ノート等で要点をまとめること。
※不明な点があれば、書き出し、次回講義時に質問できるよう、メモする。

警察官を志す学生のみなさんは、必ず履修してください。