<< 最終更新日:2025年1月30日 >>
基本情報
時間割コード107719 開講期後期
科目名医療経済学
講義題目
開講学年3年
曜日・時限金4 単位数2
担当教員柳澤振一郎,白井信雄

詳細情報
授業内容
(到達目標を含む)
【概要・一般目標】
我が国の医療が抱える問題の一つに、高い質の医療提供への要求や、急激な高齢化を背景とした年々増大する医療費に対して、どのようにしてその適正化を図るかが挙げられる。資源は有限であり、無限には存在しない。広義において医療経済学とは、医療にかかわる様々なことがらを分析・評価し、医療政策にも及ぶ広範な学問領域をさす。その一部として、医薬品の医療に及ぼす影響(結果)と費用を定量的に評価・研究する学問領域があり薬剤経済学(医薬経済学)と呼ばれている。これらの目指すところは、社会全体の資源の効率的配分の実現である。そのためには、制限された資源の中で、医療の質をおとすことなく、社会全体にとって最適な医療技術を選択し、医療の効率化を図ることが重要なポイントとなる。本講では、現在の医療制度を理解するとともに、医薬品を分析対象とする社会経済評価の手法、その考え方を理解し習得する。
【到達目標】
現在の医療保険制度、薬価制度の概要を説明できる。
医薬品を対象とした費用対効果評価の意義、手法を概説できる。
費用対効果評価分析の結果を解釈することができる。
(授業計画内に薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した到達目標を記載する。)
※ディプロマ・ポリシーとの関連性については、薬学部のカリキュラムマップを参照してください。
Y18-0302
授業計画
1 医療経済学概論
SBO1: 薬剤経済学を学ぶ意義を説明できる
2 社会保障制度
B-3-1-1
3 年金制度
B-3-1-1
4 医療保険制度
B-3-1-2,B-3-1-4
5 国民医療費の動向
B-3-2-1,B-3-2-2,B-3-2-3
6 介護保険制度
B-3-1-5,B-3-1-7
7 薬価基準制度
B-3-1-6,B-3-1-7
8 診療報酬と調剤報酬
B-3-1-7,B-3-1-3
9 経済学の基礎知識
SOB1: 一般財における需要曲線と供給曲線を概説できる
10 医薬品の経済評価はなぜ必要なのか
B-3-2-1
11 薬剤経済評価の方法論 、意思決定分析の基礎
B-3-2-4
12 経済評価におけるコストとアウトカム
B-3-2-4
13 決定樹モデル・不確実性の評価(感度分析)
B-3-2-4
14 マルコフモデル
B-3-2-4
15 医薬経済評価ガイドラインの動向
【アドバンストB-3-7,アドバンストB-3-8】
教科書 恩田光子、砂川雅之、森脇健介、栁澤振一郎.共著「詳説 薬剤経済学-第4版」京都廣川書店,2023. ISBN978-4-910844-14-5
参考文献 鎌江伊三夫、林良造、城山英明.監修「医療技術の経済評価と公共政策」じほう,2013. ISBN978-4-8407-4373-0
評価方法・基準
評価対象:定期試験
評価基準:上記の到達目標について、定期試験(100%)を実施し、到達度を測定する。
授業外における
学習方法及び
履修にあたって
の注意事項
講義中に解説する演習問題については、必ず復習しておくこと。
指定する教科書を事前に20分読み、授業の予習をしておくこと。
授業終了後は、教科書および配布資料の内容を90分以上復習し、理解できているか確認しておくこと。