学部・大学院


こども保健学科 教員コラム

サンタさんへ

大塚優子 (保育原理)


 「サンタさんへ
お元気ですか?私は元気です。今年もいそがしくなりますね。がんばってください。よかったら、家でやすんでいってください。そして私からのおねがいがあります。それはDSiLLをください。そういうおねがいです。かなえられるのならかなえてください。それでは、いいクリスマスを。」

挿絵画像

 これは、娘が昨年サンタクロースに向けて書いた手紙です。娘は毎年サンタクロースに手紙を書き、その手紙をこっそり読んだ夫と私は、急いでクリスマスプレゼントを準備するのです。年によってなかなか手紙を書かないこともあり、偽物サンタとしてはヒヤヒヤすることもあります。

 子どもにとってサンタクロースの存在はとても大きいようです。私の娘のようにサンタクロースの存在を信じ、一目会いたいと夜遅くまで待ち構えている子どもは多くいることでしょう。今年の12月5日(月)の産経新聞によりますと、20~59歳の男女800人に「サンタクロースはいるか、いないか」と質問したところ、27.4%が「いると思う」と回答したとのことです。20代で最も多く、世代が上がるにつれ減少。50代では、存在を信じている男性は13%、女性は18%だったそうです。この数字が多いか少ないかは別にしても、サンタクロースは多くの人の心をひきつけるようです。

 そもそもサンタクロースは、4世紀頃の東ローマ帝国小アジアの司教聖ニコラウスの伝説が起源であるといわれています。貧しさのあまり、三人の娘を嫁がせることの出来ない家の存在を知ったニコラウスは、真夜中にその家を訪れ、屋根の上にある煙突から金貨を投げ入れます。この金貨のおかげで娘の身売りは避けられたというものです。この時、暖炉には靴下が下げられていたため、金貨は靴下の中に入りました。靴下の中にプレゼントを入れる風習は、ここから来ているそうです。

 他にも伝説はあるようです。また、地域によってもサンタクロースのあり方も様々なようですが、現在の日本では笑顔をたたえた太めの白髭のおじいさんが、クリスマス前夜に良い子の元へプレゼントを持って訪れるというスタイル。今年、良い子であったかどうか自信はないけれど、空から自分のことを見ていて、きっとプレゼントを持って来てくれる。見たこともないものを信じ、心躍らせる。子どもたちは、空想の世界でしっかり遊ぶのです。私は、こういったことが人生の一時期にあってもよいのではと思っています。

 今年、娘はサンタクロースに何をお願いするのでしょう。気がかりです。

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