
「必然の出会い」
田中 麻貴 (作曲・音楽理論)
各地から集まってきた学生は、四年間の大学生活の中で、「偶然の出会い」から「必然の出会い」へと変容してゆく。決して口にすることはなくても、個々の存在の大きさを感じ、互いに切磋琢磨し合って成長してゆく姿は、折に触れて垣間見ることができる。そしていつしか、学年に対する愛着心が芽生え、彼らは目に見えない絆で結ばれてゆく。そんな姿を目にしているうちに、学年全体でまとめた歌詞を基に「学年の歌」を作曲し、卒業記念として彼らに捧げたいと思うようになった。
各学年の歌詞を読んでいると、それぞれの期の顔が見えてくる。
更地に種を蒔いた1期生
(歌詞 一部抜粋)
ともに芽吹いた木々は どのように育つだろう
幹は堅く強く 花は美しく鮮やかに
決して消えることのない思い出のように
行く先は違えど 繋がって伸びてゆく
固い絆で結ばれた2期生
(歌詞 一部抜粋)
思いで重ねて僕らは本当の「心友」になったんだ
実習 必修 再履修
恐れて必死に勉強した日々
固い絆で辛い時も支え合った 一緒に過ごした仲間たち
個性豊かでfreedomを謳歌した3期生
(歌詞 一部抜粋)
みんなで揃えたオレンジポロシャツ
オレンジポロシャツに元気を貰った初めての実習
不安いっぱいで泣いた日もあったけど
みんなと会えて本当にほっとした

さて、今年は4期生が卒業する。果たして彼らはどのような歌詞をまとめ、私の心を触発してくれるのか、楽しみにしている。