私流の山歩き
漢方・生薬学研究室 講師 中村 隆典
平成19年4月に薬学部就任以来、我武者羅におよそ12000㎡はあろうかという、山丸ごと1つが薬草園の整備をしてきました。ようやく今年になり、薬草園の構想図と申しますか、形が見えてきて自分なりの使命感から開放されたような気がします。 名前は生態園と命名され、

北と南に2本の登山口を構え、頂上までは約300mの登山道が続き、女性や子供でも登れるように、勾配のきつい場所に計100本の丸太をすえ、誰もが気軽に登れる道になったように思えます。

そして、中腹には展望台を設け大学の建物と、ミツバツツジ、ソメイヨシノのコラボを演じてみました。



さらに、頂上には、生態園の最大の見せ場である東屋を建設しました。


思い起こせば、私流の山歩きとは、道なき道を突き進み(藪こぎ)一度山に入ると2~3日は下山しなかったような気がします。寝袋とわずかな食料で仙人になろうと時を過ごしたこともありました。近くに水がなければ植物の茎を生のまま食べて、喉の渇きを癒したこともあります。中でもウドの根元の白い部分はなかなかのものでした。夜の虫除けにはヨモギを燻して近くにおいておくと、結構効果があったような気がします。
しかし、40歳を迎えると昔のような真似は出来ないですね、と、言うより自分でも驚いたのが3/29の晴れた日曜日に、仙人にまでなろうとした私が山へ修行にいくのではなく、息子とその友達を連れて今が見ごろのミツバツツジとヤマザクラが咲き乱れる登山道を登り、頂上から見える姫路城を眺めながら、心落ち着いたことです。
今の素直な気持ちは、皆様のお陰で本当にすばらしい山が出来たのかなと、感謝の思いでいっぱいです。
後は、薬学部の植物研究愛好会の学生にも応援していただきたいと考えているところです。
愛好会の皆さん宜しく。



是非一度、皆様もゆっくり山歩きをされては如何でしょうか?