11月20日(木)、姫路市姫路駅周辺整備室主幹の立岩眞吾氏を講師にお迎えし、「キャスティ21の推進~魅力ある都心の再生」というテーマについてお話しいただきました。講演要旨は以下の通りです。
キャスティ21とは、キャッスル(=城)とシティ(=都市)に21世紀をあわせたもので、姫路駅周辺整備事業の愛称である。
かつて姫路の市街地は南北に分断され、豆腐町踏切が半日以上遮断されるなど、慢性的な交通渋滞に悩まされていた。そこで、山陽本線、姫新線、播但線をあわせた6.6㎞の高架化を行うこととし、平成23年、連続立体交差事業が完了した。JR姫路駅には中央コンコースと2本の自由通路が開通して、高架下の活用も進み、観光案内所、市民トイレ、駐輪場が設置されたほか、バス・タクシープールなども整備される予定である。
都市基盤の整備については、3環状・10放射の姫路市幹線道路網計画が立てられ、10本・28車線の都市計画道路によって南北を結ぶ市街地の一体化が進められている。
都心部まちづくり構想における整備の基本的な方向としては、姫路駅前のエントランスゾーン(2.6ha)は、北駅前広場の拡張整備により、駅周辺の交通結節機能を高めるとともに、キャッスルビュー(眺望デッキ)、キャッスルガーデンなどを備えた、播磨の中核都市にふさわしい都市の顔として整備する。
姫路駅東のコアゾーン(3.3ha)は、民間開発により新たな高次都市機能が集積する商業・業務拠点とし、上質な都市型ホテル、シネマコンプレックス、医療・福祉・保健分野の専門学校などを整備する。
さらにその東のイベントゾーン(6.6ha)は、基本的に公共事業に基づいて、技術や人が交流する場、市民の芸術・文化活動の場、市民の憩いとうるおいの場とすることとし、文化交流施設、コンベンション展示施設が検討されている。
(文責:講義担当責任者 大塚健洋)