イベント情報

2024サイエンスラボ

公開講座「中学生のためのサイエンスラボ」を開催しました。

 2024年3月2日(土)、9日(土)、姫路獨協大学薬学部の教員と学生らが公開講座「中学生のためのサイエンスラボ」を開催しました。

 今回の「サイエンスラボ」では、薬学部の生物有機化学研究室、生化学研究室から、2つのテーマで研究体験ができる講座を企画し、延べ40名の中学生にご参加いただきました。

3月2日「医薬品の合成と分析を体験しよう!」

 生物有機化学研究室の阿部肇教授が、市販の解熱鎮痛剤に含まれているアスピリン、イブプロフェン、カフェインなどの医薬品化合物について概説し、アスピリンを合成する演示実験を行いました。
 続いて、山中理央准教授から、TLC(薄層クロマトグラフィー)による分析実験の手順の説明を受け、練習として油性のマジックインクを使った実験に挑戦し、その過程を観察しました。
 その後、演示実験で合成されたアスピリン、サンプルのカフェインとイブプロフェンをTLCで分析することに挑戦しました。市販されている3種類の解熱鎮痛薬を粉砕して抽出したものと比較し、それぞれにどのような医薬品化合物・薬効成分が含まれているかを考察しました。



 中学生からは「もともと化学とか好きなのですが、今回のように学校ではできないような事が楽しかったですし、興味が高まりました。」「他の学校の人たちと交流が出来たり、一緒に実験をすることができてとても良い時間を過ごすことができました。」「日常にある物を研究・実験の材料にし、それらを使い実験することに興味が沸いた。」「高校で構造式について詳しく勉強したいと思った。」「班の子とも仲良く取り組めたし、新たな発見もあって楽しかったし、興味深かった。」「楽しかったです。次回部活で再び実験したいと思います。」などの感想がありました。


3月9日「細胞の中をのぞいてみよう!」

 生化学研究室の通山由美教授から、「細胞の機能とタンパク質について」の説明を受け、今回の実験で取り扱うマイクロピペットの操作方法を練習しました。
 続いて、細胞成分を含む液をマイクロピペットで10μl量り取り、ポリアクリルアミドゲルの中で電気泳動を行って分離させた後、タンパク質を染色して観察しました。
 さらに、遠心分離機や水流ポンプを使って、電気泳動用のサンプルを調製したり、蛍光色素で染色した細胞骨格タンパク質を蛍光顕微鏡で観察しました。



 中学生からは「教科書の細胞以外にもいろいろな形の細胞があって興味を持った。」「2種類の細胞によって少しずつ変化していておもしろかった。」「染色など、目で見て分かる変化のものが多く、結果が分かりやすくてよかった。」「一番良かったのは遠心分離機のような、普段使うことのないようなものを少し使えて良かった。」「2年生では、人体や細胞について学習すると思うので、今回の実験を思い出して学習したいと思った。」「まわりに質問できる人がいたから、すぐに質問できて、いろいろなことが分かってとても良い経験になりました。」などの感想がありました。


 ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。また、定員を超えるお問合せをいただきありがとうございました。