平成20年12月18日(木)姫路獨協大学薬学部にて、本学薬学部・吉井範行准教授「国際水・蒸気性質協会 ヘルムホルツ賞」受賞講演会、ならびに薬学部主催・公開講演会「生命の起源と水」が開催されました(プログラムはこちら (PDF 108KB))。
当日は、姫路市内の高校生、高校の理科の先生、近隣の企業や大学の研究者、一般市民の方、SPring8などから幅広く参加をいただきました。本学薬学部の学生や教員も多数参加し、総勢100名近くの方に講演を聴いていただきました。
奥村勝彦薬学部長のあいさつの後、吉井准教授の受賞講演が行われました。演題は「水の多様性-分子レベルで見た水の振る舞い-」でした。
引き続き、京都大学から中原 勝教授をお迎えして、「生命の誕生と水」についてご講演いただきました。いずれも、身近にありながら不思議な性質をもつ「水」、生きるためになくてはならない「水」、生命の誕生に深くかかわっている「水」について、わかりやすく語っていただきました。
吉井先生の話は、水の性質や振る舞いをコンピュータで映し出したものであり、10億分の1メートルという超ミクロの「水」の世界を垣間見ることができました。
中原先生のご講演は、「生命の誕生」について、「生物進化論」の紹介に始まり、水がどのような役割を演じたのか説明がありました。原始海底の奥深く、熱水のなかで、タンパク質のもとになるアミノ酸ができるお話、環境問題と関連した水の役割のお話、今年のノーベル化学賞を受賞された下村 脩先生の「緑色蛍光タンパク質(GFP)」のタイムリーな話題も飛び出すなど、興味の尽きない話をうかがうことができました。会場からも、予定時間を超過するほど活発な質疑応答が行われました。
年末の慌ただしい時期にもかかわらず、長時間にわたり最後までお付き合いいただきました皆様に心より御礼申し上げます。(文責 岡村)