8月4日(土)、はりま歴史講座「平清盛」第5講(最終回)を開催しました。奈良県立橿原考古学研究所共同研究員で1972年の高松塚古墳壁画の発見者でもある森岡秀人先生が、「考古学に見る清盛の時代」というテーマで講演をされました。
前4回の講座が、文献史学や民俗学の立場からのお話しでありましたが、今回は、考古遺物という、当時使用された「モノ」を手がかりにその時代を浮かび上がらせる考古学の専門家による清盛時代のお話しということで、これまでとは違った視点から、当時の様子をうかがうことができました。
清盛の生きた時代の建物がどのようなものであったかを、最新の発掘調査をもとにお話しされ、福原京時代の神戸の建物は条里制の土地割の上に立てられていた(南北線より西に30度傾いた建物が建っている)ことを実証されました。また、これまでの講座でもしばしば話題に上がった和田京計画の推定位置に関しても、考古学の立場からの清盛時代を明確に提示されました。
講座のあとの懇話会では、森岡先生と司会の道谷法学部長が、参加者のみなさんと親しく懇談し、様々な質問にも熱心に答えていただき、楽しいひと時を過ごしました。
今回で、今年度のはりま歴史講座は終了です。来年も、あらたなテーマで歴史講座を開催したいと思いますので、ご期待ください。