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2014年02月21日

平成25年度姫路市政策研究助成事業成果発表会に「政治学ゼミ」と「遊びサポートの会」が参加(報告)[地域連携課・法学部・作業療法学科]

 2月12日(水)、イーグレひめじ「あいめっせホール」において、平成25年度姫路市政策研究助成事業成果発表会が開催されました。本学からは法学部の「政治学ゼミ」(代表:大塚健洋教授)と医療保健学部作業療法学科の「遊びサポートの会」(代表:梅本静香助教)が参加しました。
 政治学ゼミの報告(担当:村岡香織・竹中昌也)は、課題テーマ「『黒田官兵衛』を活用した新たな施策の提案」に沿って「大河ドラマ放映・放映後を見据えた、周辺市町と連携した新たな観光ルートの研究」です。研究の趣旨は、平成26年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の放映、平成27年の姫路城改修工事終了によって観光ラッシュが続きますが、その後は2年間の反動で観光客の落ち込みが懸念されるので、それに対する具体的な対応策の提案です。
 政治学ゼミでは、平成28年以降も姫路市へ観光客を誘致し続けるために、姫路城・官兵衛ゆかりの地・周辺市町の観光資源をつないだ、特色ある観光コースを考えました。姫路市の東西南北それぞれの地域特性を活かして、姫路と宍粟を結ぶ「幸運と癒しを求めて:パワースポット探訪コース」、姫路と小豆島を結ぶ「プリンセスロードからエンジェルロードへ:恋の必勝コース」、姫路と高砂・加古川を結ぶ「官兵衛も食べたい:B級グルメ満喫コース」、姫路と室津・赤穂・上月を結ぶ「武士の生きざまを考える:歴史情緒満喫コース」です。
 そして4つのコースに対する観光客の関心を探るために、姫路城出口付近で2回にわたってアンケート調査を行い、519人から回答を得ました。その結果、4コースへの関心が拮抗していることが分かり、それぞれのコースに他の要素、とりわけB級グルメ、温泉、酒蔵見学などを取り入れるとさらに内容が充実し、観光客を引き付けることができるのではないかという調査結果を得ました。発表では、観光というテーマの関係上、映像を取り入れた方が効果的ですので、軍師官兵衛のメインテーマにのせて、観光地の様子をスライドショーで流すなど工夫が凝らされていました。
 この報告に対して、石見市長は、新たな観光コースを考えただけではなく、その可能性をアンケート調査によって裏付けたことを称賛され、姫路市の施策に採用しますと言われました。 「遊びサポートの会」の報告(担当:小池紗弥菜・椎屋彩香)は、自由テーマで「児童の学業レディネス・遊び支援―自助具をもちいて」です。姫路獨協大学では、地域のこどもを対象とする遊び支援や、保護者の子育て支援のために、プレイルームを開放し個別相談を実施しています。そうした取り組みの中で、「うまく自分の体をつかえていない」、「よく転ぶ」、「手先が不器用」など保護者からの心配事も数多く寄せられています。そこで、支援を要するこどもや低年齢児を対象として開発されている操作しやすい道具(福祉用具や自助具を含む)を用いて、学校活動や遊びを含む日常生活活動の支援を行ってはどうかと考え、「工作くらぶ」でカスタネット型はさみを用いて、くす玉作りなどを実行しました。そして、支援者に対する支援として、小学校教員に補助道具を紹介し、体験する機会を提供したところ、鉛筆を正しく持つ道具をぜひ1年生に使いたいといった回答を得ました。
 最後に、「遊びサポートの会」は、プレイルーム活動、工作くらぶ、支援グッズ「黄金の羅針盤」の作成、支援者に対する支援を踏まえ、姫路市に対して、プレイルーム活動を学校活動の一つに取り入れる柔軟なシステム作りや、そのためのマンパワーの確保を提案しました。また「学校・園生活支援パートナー」に学生がボランティアとして参加するだけではなく、作業療法の視点から積極的に関わっていく機会も設けていただきたいと希望を述べました。
 この報告に対して、石見市長は、地味だけれども、小学校の教員に補助具の紹介などもしており、大変重要な研究で、今後の発展を期待しますとコメントされました。

 (文責:大塚健洋)