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2019年06月05日
医療保健学部・薬学部

薬学部・齋藤一樹教授が「ひょうご科学技術協会 学術研究助成」に採択・贈呈式に出席

本学薬学部生物分析化学研究室の齋藤一樹教授が公益財団法人ひょうご科学技術協会に申請していた研究『特異的な害虫駆除を目指した昆虫PTTH受容体によるリガンド認識機構の解明』が、過日、同協会の「令和元年度学術研究助成」に採択されました。令和元年度は、齋藤教授の研究を含め、応募総数150件の中から、研究者自らが計画する独創性・発展性のある研究開発35件が本学術研究助成に採択されました。

また、5月30日神戸市内のラッセホールにて、その助成金贈呈式が井戸敏三兵庫県知事や小西隆紀兵庫県議会副議長らがご臨席される中で執り行われ、齋藤教授を含む助成対象者が贈呈書を授与されました。

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齋藤教授が研究している昆虫の「PTTH(前胸腺刺激ホルモン)」というペプチド性ホルモンは、昆虫の脱皮・変態を制御する昆虫の発育にとってはなくてはならないキー化合物です。このホルモンは、昆虫種によってペプチド鎖のアミノ酸配列が少しずつ異なるため近隣昆虫種間でも交差活性が見られず、標的となる昆虫種に関して非常に狭い作用特異性を持っていることが知られています。もし、このホルモンが細胞膜上に存在する受容体(レセプター)によってどのように認識されて生理活性が発現されているのかを明らかにすることができれば、逆にその受容体による特異的な認識を遮断することにより、非常に狭い範囲の昆虫種だけに効く殺虫剤(昆虫発育制御剤)を開発することができるようになります。例えば、広く散布しても益虫には影響を与えずに農業害虫や疫病を媒介する衛生害虫だけに作用するような、環境にやさしい殺虫剤の開発が期待されます。

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